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鏡華御膳はいかがですか

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春の企画展「美と微 美の集積と技巧の微」が開幕した古代鏡展示館ですが、コロナウィルス感染防止のため再び臨時休館となりました。ご来館をお楽しみにされていた皆様、申し訳ございません。 古代鏡展示館は閉館していますが、春の花が咲きそろう兵庫県立フラワーセンターは4月末まで無休で開園しています。これから春の心地よい気候、早くコロナウィルス感染が沈静化し、当館も賑わいを取り戻したいです。 今回の企画展のポスターに大きく掲載している鏡は 団華紋鏡 です。 団華紋鏡 (隋~唐 図188) 企画展「美と微」にて展示中 鏡背面に表現されているのは、実在の植物を合成・図案化して創作されたおめでたい花。その花を円形に配した団華紋を主紋様としています。均整のとれた美しさ、デザインの巧みさを兼ね備えた「美と微」を象徴する鏡です。 企画展とコラボした訳ではありませんが、フラワーセンターレストハウス“フルーリ”には、団華紋鏡をモチーフにした春のオリジナルメニューがあります。その名も 鏡華御膳 (きょうかごぜん)。 鏡華御膳 ランチョンマット(矢印)にもご注目を! 50種類の食材を用い、豊富な彩りと味が楽しめるお料理。右側のお膳は団華紋そっくりなデザインですね。 鏡華御膳は2,000円(税込)、春季限定メニューです。 フルーリは当館から徒歩約3分。ご来館の際には、ランチにぜひご利用下さい。 なお、お食事は、11:00~14:00(ラストオーダー)です。

ただいま展示替え中

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古代鏡展示館は、コロナウィルス感染防止のため現在臨時休館中。3月13日から始まるはずだった春季企画展「美と微 美の集積と技巧の微」の開幕も遅れてしまいました。しかし、開幕に備えて準備を粛々と行っています。今回はそのレポートです。 まずは前企画展「龍 翔ける!」の撤収作業から 貴重な作品の数々。ベテラン学芸員も細心の注意をはらって収納しています。 そして新しい作品を展示。 作品をいかに美しく見せるかを検討しながら作業を進めます。 普段は少し暗い展示室ですが、作業しやすいように明るくしています。 だいぶ作品も並びましたが、左側のケースはまだ空っぽです。 これから追い込み!観覧が再開したら、新しい展示をご覧いただけます。

黄帝の力で凶を除け!

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3月に入り、春が感じられるようになりました。しかし、現在当館は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から臨時休館となっています。企画展「龍 翔ける!」も会期を残して終了となってしました。ご来館を楽しみにされていた皆様、申し訳ございません。 今回は 黄帝 のお話。黄帝(こうてい)は、漢民族最初の国家を建国したとされる神話の中の王。後漢時代の神獣鏡に登場します。重列式神獣鏡(図143)の外圏の銘文の中には「黄帝除凶」とあり、凶(不祥)を取り除くことが鏡に表された黄帝の役割のようです。 黄帝の左側に人身鳥頭の姿で描かれている人物は玄女(げんにょ)と考えられています。神話の中で玄女は、苦戦する黄帝を援助して勝利に導いたとされています。武力をもって戦う黄帝こそ凶を撃退して幸福をもたらす、鏡の効能にふさわしかったのもしれません。          重列式神獣鏡(後漢:図143)   黄帝(右)と玄女(左)と推定される像 ところで、黄帝という名前、聞き覚えはありませんか? 黄帝は養蚕や舟、車など人々の生活に関わる様々なものを創造したともいわれています。また、最初に医術を用いて治療を行ったことから、東洋医学の祖とも言われています。 この伝説に由来し、黄帝の名はCMでもお馴染みの栄養ドリンク剤にも使われています。ちなみに、このドリンク剤の入っている箱の色は五行説にちなんで黄金色だとか。 当館の春の企画展「美と微 美の集積と技巧の微」も開館次第スタートします。今しばらくお待ち下さい。 気持ちの良い春を楽しめる日が早く戻ることを祈ります。