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名車と名馬

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6月4・5日の2日間、兵庫県内各地を約100台のクラシックスポーツカーが巡る「コッパディ姫路2022」が開催されました。 2日目の6月5日、お昼頃にはフラワーセンターに立ち寄り。当館前などに往年の名車がずらりと並びました。 当館前を駆け抜けるポルシェ 名車ポルシェも多数エントリー。そのエンブレムには跳ねる馬が描かれています。ポルシェのエンブレムは、会社が所在する市の紋章に由来するそうですが、車の発明以前、素早く移動する手段として長い間用いられた馬はスポーツカーのエンブレムに相応しいと思います。馬はまた軍事、物流などでも古くから人間と深い関わりを持つ動物でした。 今回はスポーツカーにちなんで、馬と古代中国人との関わりを紹介しましょう。 2000年以上前の漢の時代、北方の異民族と戦いを繰り広げていましたが、馬術に優れた異民族が操る馬には太刀打ちできませんでした。当時の中国在来の馬は小柄で足も短く、運動性に劣っていたのです。そこで戦いに勝利するため、名馬の産地である中央アジアから苦心して馬を調達しました。 サラブレッドの祖先でもある中央アジア産の馬。中でも体躯に優れ、俊敏な名馬は天馬にもなぞらえられました。 褐釉馬俑(唐)高さ78.0㎝ 第2展示室にて展示中 約1300年前の唐の時代、平和と豊かさを享受する貴族は名馬を飼育し、男性のみならず女性も乗馬を楽しみました。狩猟など馬を用いたスポーツもさかんに行われました。 馬を愛でる貴族の姿は、現代のスポーツカーに愛情を注ぐ愛好者とも共通しているのかもしれません。 加彩騎馬狩猟俑(唐)高さ45.2㎝ (千石唯司氏所蔵品) 第2展示室にて展示中