展示替え

9月7日(木)から、企画展2「三彩の俑たち 唐王朝のたたずまい」がはじまりました。

鏡とは違う立体的な展示物なので、物理的な迫力があります。
これまでにお子さんが二人、天王俑を見るなり「怖い」と逃げ出してしまいました。

(怖い顔をしてるのはお墓を守るため)
(よい子には優しいからご安心を)

三彩とはいっても、お顔には釉をかけず、彩色することで表情を豊かに表現しています。

俑を展示するにあたり、これまで展示していた宝飾鏡を片付けてしまいました。
でも、全部を収蔵庫に入れてしまうのももったいないので、定評的な宝飾鏡だけはコレクション展示コーナーに残すことにしました。

金粒やメノウ、トルコ石、水晶で飾られた象嵌鏡や、ヤコウガイで飾られた螺鈿(らでん)鏡、金銀の板を切り絵のように切り抜いて貼り付けた平脱(へいだつ)鏡などの宝飾鏡の一部は引き続きご覧いただけます。
しかも、見やすい鏡用のケースに移動しましたので、詳細に観察できます。
精緻な金粒細工など技巧の極致をぜひご鑑賞下さい。

ほかにも、新しい鏡を追加しています。
個別の見所は追々追加しますので、お楽しみに。

・孔雀石象嵌透彫鏡(戦国時代:紀元前4世紀。図録22)
   戦国時代を代表する二枚重ねの透彫鏡。

・五獣紋鏡(秦・前漢:紀元前3~2世紀。図録75)
   内側の円と外側の円を支えるように、5体の獣が手足を伸ばして踏ん張っている。

・螭(ち)龍紋鏡(前漢:紀元前2世紀。図録89)
   紋様を描く際に引かれた設計線がよく観察できる。

・金銀ガラス象嵌雲気紋鏡(前漢:紀元前1世紀。図録112)
   中心のガラス細工にも注目。

・双犀紋八花鏡(唐:8世紀。図録257)
   犀(サイ)のイメージが描かれている。本物のサイとどこかが違う?

・蓮上双天馬紋八花鏡(唐:8世紀。図録263)
   翼をもつ天馬が吉祥世界を表す紋様の一つとなっている。