秋季企画展が始まりました

 10月に入り、フラワーセンターでは秋の花も咲きはじめました。

古代鏡展示館では、秋季企画展「象嵌ー象(かたど)る/嵌(は)めるー」も始まっています。

象嵌(ぞうがん)とは、金属の表面を窪ませ、そこに金銀や貴石など異なる素材をはめ込む技法です。今回の展示では、象嵌による装飾を凝らした様々な作品をご覧いただけます。中でも帯鉤(たいこう)は、企画・常設展合わせて15点展示しています。

帯鉤とは、ベルトの留め金具(フック)のこと。春秋戦国時代、遊牧民族との接触の中で動きやすい胡服が取り入れられ、その中でズボンをとめる革帯の先端に取り付けられたのが帯鉤でした。その後前漢の時代まで発達していきました。

帯鉤の使い方

帯鉤は、実用本位のシンプルなものから、装飾を凝らしたものまで形、材質は様々。兵士などの帯鉤は質素ですが、高位の人物が用いる帯鉤には華美な装飾を施したものがありました。秦始皇帝陵の兵馬俑の中にも革帯と帯鉤を表現したものが見られます。

左)鉄製金銀象嵌絡龍鳳紋琵琶形帯鉤 長さ22.7㎝  戦国時代

(龍や鳳凰が絡む紋様を金銀で象嵌した、琵琶のような形をした鉄製の帯鉤)

右)鉄製金銀象嵌菱円紋匙形帯鉤 長さ7.8㎝ 戦国時代

(円や菱形のような紋様を金銀で象嵌した、半円の匙のような形をした鉄製の帯鉤)


見学の際は、拡大鏡を貸し出ししています。他の象嵌を施した作品とともに細密な工芸技術の粋をご覧下さい。