錞于って何

 ただ今開催中の「中国王朝の粋美」の1コーナー「青銅の響き」では、夏ー商から春秋戦国時代の楽器を展示しています。

その中で多くの方が「これ何?」と感想をもたれる作品が錞于(じゅんう)です。

蟠螭紋錞于(ばんちもんじゅんう)
戦国時代
「青銅の響き」にて展示中

一見すると壺のような形をしていて、楽器には見えませんが。

展示していると見えませんが、内部は空洞で、底はありません。


頂部は蓋のように見えますが、胴部と一体で外すことはできません。
虎の形をした鈕(ちゅう)が付き、ここでつり下げ、胴部の側面を叩く打楽器です。

錞于は長江の流域で発達し、春秋時代から前漢時代にかけて制作されました。
音楽の合奏や戦いの合図に用いられたようです。