本日はお日柄もよく
関東では例年より早く6月で梅雨明けしましたが、全国的には梅雨まっただ中、湿度も高く1年の中でも過ごし辛い時期です。しかしヨーロッパの6月は気候が穏やかで、ジューンブライド(6月の花嫁)の季節。この時期に結婚したカップルは幸せになると信じられています。(諸説あります)
結婚式といえば、「本日はお日柄もよく・・・」とお馴染みの挨拶のように大安吉日を選んで婚礼を行うのが当たり前でした。
古代中国でも吉日を選んで結婚式の日取りを決めていたことがわかる鏡があります。
今回紹介した鏡は、企画展「吉祥の図像 鏡に表された願い」で展示中です。
ところで、この鏡、当初は西王母と東王父の図像があったことが銘からわかるのですが、出土時に破損し西王母の像があるべき部分が失われ、樹脂で修復されています。一見するとオリジナルの部分と区別ができない巧みな修復の痕跡もご自身の目で確かめてみて下さい。
結婚式といえば、「本日はお日柄もよく・・・」とお馴染みの挨拶のように大安吉日を選んで婚礼を行うのが当たり前でした。
古代中国でも吉日を選んで結婚式の日取りを決めていたことがわかる鏡があります。
画像鏡(後漢 図録番号146)と「良時日衆大富」の銘
画像鏡の外圏の銘帯には、「良時日衆大富」(時日良ければ、家は大いに富まん)と記されています。「吉日を選び、この鏡を用いて婚礼を行えば、新郎新婦のご両家は富み栄ます」という意味。吉凶の巡りは宇宙の法則によるので、その法則に従い婚礼の日取りを決めれば新郎新婦ご両家に幸福が訪れるという効能書です。効能を信じて、この鏡を手に結婚したカップルの未来はどうだったのか気になります。今回紹介した鏡は、企画展「吉祥の図像 鏡に表された願い」で展示中です。
ところで、この鏡、当初は西王母と東王父の図像があったことが銘からわかるのですが、出土時に破損し西王母の像があるべき部分が失われ、樹脂で修復されています。一見するとオリジナルの部分と区別ができない巧みな修復の痕跡もご自身の目で確かめてみて下さい。
画像鏡(図録番号146)X線写真
右上が東王父の図像、黒い部分が欠損し補修した箇所